✨ 第 1 弾 ✨

週5日通所している発達障がいの方との関わり

発達障害とは・・・?

定義:発達障害者支援法において、「発達障害」は
「自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能障害であって、通常低年齢で発現するもの」
つまり・・・
⇒脳機能の発達に関係する障害であり、他人との関係づくりやコミュニケーションなどがとても苦手。しかし優れた能力を発揮している場合もあり周りから見てアンバランスな様子が分かりにくいのが特徴。また、それぞれの障害の特徴が重複している場合もある。

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理解のPOINT

★性格や特性は十人十色です。日々の作業や生活の中で得意なこと、苦手なことをしっかり評価し、
 その人に合ったやり方を指導、習得していけるように心がけること。
★焦らず、ゆっくり時間をかけてしっかり習得できるまで繰り返し指導をしていくこと。
★発達障害=「発達しない」ではない。人に比べて発達の仕方に凸凹があるということを理解し、
 サポートすることが大切。
★作業や生活を通して様子を観察し、変化をキャッチしていくこと。
★「きちんと教える」ことが重要。
★一つの配慮で適応しやすくなることもある。

事例1

Sさん 学習障がい
手帳:BⅡ
主な特徴:
①数字が苦手で計算をすること、数を数えることが難しい。
②方向の認知が苦手で立体的に物体を捉えることが難しい。

  ●アプローチ前の作業時の様子と支援員の関り

<パーツ作業>
縦4列、横5列で1シート20個になるように部品を並べることが難しく、1列多かったり少なかったりとミスが目立っていました。
10個数えて箱に入れる作業では、1個足りないことや多いといった過不足の訴えが多かった。

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その都度注意されてしまうため、自信を持てずモチベーションも低下していた。
通所も休みがちになったり、作業中も受け身的であった。

  ●支援員の関り

<パーツ作業>
ローマ数字⇒漢数字に変えて視覚的に理解できるようマスシートを作成。
数唱はできるため、数の概念はあることがわかった。しかし数えていくうちにずれてしまうため、マスシートに置いていくことで
数を数えなくても規定数できるようにアプローチしました。

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アプローチ後の変化

☆漢数字に変え、マスを作ることで個数の把握ができるようになりました。
☆マスに置けば既定の量が生産できるため、数を数えなくてよいことでストレス軽減に
 つながりました。
☆ミスもなくなり生産量もあげられたため、自信がつき作業意欲も向上。
☆通所の安定にも繋がりました。
☆積極的に参加するようになりました。
☆ミスもなく自分が今何個作ったのか、あと何個作ればよいのかなど把握できるようになった。
☆導入後すぐに効果を発揮。本人にとってマッチした方法であった。

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支援POINT

☆できること、苦手なことをしっかり評価したこと。
☆苦手なことをできるようにするため、本人の得意なことやできること(動作や認知)を利用した
 アプローチ方法を検討し実施したこと。
☆視覚情報を具体化し、理解しやすいように根気よく指導したこと。
☆成功体験の積み重ねで自信、生産性、意欲の向上を図ることができたこと。
☆できなかったことをできるようにすることで、作業の幅を広げることができたこと。